マウス失望と不動行動への影響①

動物実験

マウス失望と不動行動への影響①

逆さ吊りによるストレスから動かなくなる(絶望感)時間を観察した。結果、太喜を置くことで明らかな抗ストレス作用があることが認められた。

■ 実験方法

太喜のうつ病マウスモデルへの影響の実験イメージ

1ヶ月間抗うつ剤群には抗うつ剤を服用、太喜群にはゲージの下に太喜を置く、モデル群は何も施さない。2週間目と1ヶ月後マウスをゲージから取り出し、逆さつりにして、しっぽに糸をつけ固定し、しっぽの動かなくなる時間を観察する。最初は逃げようとしてしっぽを動かすマウスも一定時間後には失望感により活動が減少するので、その不動時間を測定した。各群13匹ずつ測定。

■ 実験結果

逆さつりにされた6分間(360秒)のうち、モデル群は146秒の不動時間があったのに対し、抗うつ剤群は99秒、太喜群は95秒であった。
太喜にはストレス・失望に耐えられる抗ストレス作用があることがわかった。

太喜研究結果の詳細

マウスの逆さつりによる不動時間に対する影響 (15日目)

各群 剤量 マウス(匹) 6分間内不動時間(秒)
モデル群 5mg/kg 13 163.5±65.1
抗うつ剤群 13 146.2±55.7
太喜群 13 145.7±67.8

マウスの逆さつりによる不動時間に対する影響 (30日目)

各群 剤量 マウス(匹) 6分間内不動時間(秒)
モデル群 5mg/kg 13 162.6±53.2
抗うつ剤群 13 87.0±29.61)
太喜群 13 95.4±28.11)

モデル群との比較:1) P<0.01

【 用語説明 】

  • モデル群—なにも治療などを行わないマウス
  • 抗うつ剤投与群—プロザック(SSRI)を投与したマウス
  • 太喜群—太喜を下に置いたマウス
  • 不動時間—動かなくなることは失望状態を表現している

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