太喜にはうつ病状態にさせたマウスに抗うつ作用があるかを観察した。結果、太喜を置くことで明らかな効果が認められた。
1ヶ月間(30日)抗うつ剤群には抗うつ剤を服用、太喜群にはゲージの下に太喜を置く、モデル群は何も施さない。
実験開始14日目と、30日目にマウスにレセルピンを注射して、うつ病の状態にさせ、マウスの活動量・眼瞼下垂・脳内セロトニン量、ノルエピネフリン量などを各群13匹ずつ測定する。
モデル群に比べ太喜群はまぶたの下がり具合・活動量、セロトニン・ノルエピネフリン量の低下が抗うつ剤と同程度抑制された。太喜にはうつ症状を抑制、脳内セロトニン、ノルエピネフリン量の低下を抑制させる抗うつ作用があることがわかった。
コントロール群とは、レセルピンを注射されていない通常のマウス。
レセルピン注射前後のモデル群・抗うつ剤群・太喜群マウスの変化が、注射によるものかどうかを科学的に分析するためにコントロール群があります。
マウスの脳内神経伝達物質への影響
【マウスの神経伝達物質への影響 (15日目)】
グループ | 動物数(匹) | NE(ng/g脳重量) | 5-HT(ng/g脳重量) | 5-HIAA(ng/g脳重量) |
---|---|---|---|---|
コントロール群 | 13 | 1041.7±368.0 | 502.8±190.9 | 159.3±44.8 |
モデル群 | 13 | 318.5±79.2 1) | 105.5±22.8 1) | 284.6±66.1 1) |
抗うつ剤群 | 13 | 327.3±145.1 | 124.9±57.7 | 167.6±56.0 3) |
太喜群 | 13 | 409±120.9 2) | 96.9±25.0 | 247.1±65.7 |
コントロール群との比較:1) P<0.01; モデル群との比較 2) P<0.05 ,3) P<0.01
【マウスの神経伝達物質への影響 (30日目)】
グループ | 動物数(匹) | NE(ng/g脳重量) | 5-HT(ng/g脳重量) | 5-HIAA(ng/g脳重量) |
---|---|---|---|---|
コントロール群 | 10 | 1334.0±144.7 | 502.2±50.7 | 226.2±45.0 |
モデル群 | 9 | 450.0±40.3 1) | 147.7±18.1 1) | 454.3±39.9 1) |
抗うつ剤群 | 10 | 732.5±104.5 3) | 165.8±18.4 | 444.9±51.9 |
太喜群 | 8 | 796.9±110.7 3) | 177.9±35.0 2) | 364.8±57.0 2) |
コントロール群との比較:1) P<0.01; モデル群との比較 2) P<0.05 ,3) P<0.01
マウスの自主活動及び眼瞼下垂の影響
各群のマウスに第15日目および第30日目にレセルピン1mg/Kgを皮下に注射し、60分後にマウスを立たせて眼瞼下垂の状況を評価した。眼閉1/4は1点、眼閉2/4は2点、眼閉3/4は3点、全閉は4点とした。
【マウスの自主活動及び眼瞼下垂の影響 (15日目)】
グループ | 剤量 | マウス(匹) | 眼瞼下垂 | 自主活動 |
---|---|---|---|---|
コントロール群 | 5mg/Kg | 13 | 0.2±0.4 | 254.4±37.5 |
モデル群 | 13 | 2.5±0.7 1) | 25.0±36.8 1) | |
抗うつ剤群(プロザック) | 13 | 2.0±0.7 2) | 49.0±45.7 | |
太喜群 | 13 | 1.6±1.0 2) | 58.6±24.1 3) |
コントロール群との比較:1) P<0.01; モデル群との比較 2) P<0.05 ,3) P<0.01
【マウスの自主活動及び眼瞼下垂の影響 (30日目)】
グループ | 剤量 | マウス(匹) | 眼瞼下垂 | 自主活動 |
---|---|---|---|---|
コントロール群 | 5mg/Kg | 13 | 0.0±0.0 | 200±75.3 |
モデル群 | 13 | 2.5±1.0 1) | 25.8±23.9 1) | |
抗うつ剤群(プロザック) | 13 | 0.8±0.8 3) | 59.2±44.7 2) | |
太喜群 | 13 | 1.0±0.7 3) | 74.2±31.3 3) |
コントロール群との比較:1) P<0.01; モデル群との比較 2) P<0.05 ,3) P<0.01
【 用語説明 】